皆さんの住んでいるところに一番近い国道は何号ですか?現在、国道は1号から507号までありますが、欠番があるので実際には459本ほど存在しています。1号から507号までの国道のうち欠番となっているのは、59号~100号、109号~111号、214号~216号です。
なぜこのような現状なのかについては、戦後の道路法が定めた国道網の体系化のルールが影響しているとされています。当時の道路法では、都道府県庁所在地や、政治・経済・文化上、特に重要な都市をつなぐ道路を1級国道、その他の複数の都市や1級国道をつなぐ道路を2級国道として指定しました。このうち、1級国道には1桁及び2桁の番号が、2級国道には3桁以上の番号が割り振られて区別されました。最初に1級国道が1号から40号まで、2級国道が101号から244号まで割り振られ、その後も国道の新規追加や都道府県道からの昇格等によって国道は増えてきたのです。
現在の欠番国道の理由は。
【国道59号から国道100号】
昭和34年と昭和38年に国道の再編が行われた際、一部の2級国道の重要性が認められて1級国道に昇格しました。これに伴い、既に存在していた40号までに加え、41号から57号までが新たに割り振られましたが、その後、昭和40年に1・2級国道の区分が廃止されたことで、1級国道(2桁国道)への追加は打ち止めになったのです。58号については、昭和47年に沖縄が返還された際に、琉球政府道1号が指定されたものです。これが、2桁国道として最後の指定となっています。
【国道109号から国道111号】
昭和38年の国道再編の際、当時の国道108号の一部が国道47号に昇格し、残りの部分に国道109号が組み込まれて新108号となり、国道109号は空き番号となりました。また、国道110号は国道48号へ、国道111号は国道45号へそれぞれ昇格して同じく空き番号になりました。その後も穴埋めはされず現在に至っています。
【国道214号から国道216号】
昭和38年の国道再編の際、当時の国道214号から国道216号は統合され、国道57号となって発展消滅しました。その後も穴埋めはされず現在に至っています。