今日のニュースを見ると原発推進の議連が、「エネルギー基本計画に原発を明確に位置付けろ」と気勢を上げていると報じるメディアはあるが、報じられていない昨日の自民党エネルギー戦略調査会ではもっと重要な議論があった。

 10日の自民党部会に示されたエネルギー基本計画は、党が公約で「低減する」と位置付けている原発を「重要なベース電源」とするヒドイものだった。この時に、どの代議士がどんな発言をしたのか河野太郎代議士の『ごまめの歯ぎしり』(有料版)に示されている。驚くような内容の発言をしている者も多くいるので、自分の選挙区の代議士がどんな発言をしているのか参照までに見るのもいいと思う。

 私も原発や核燃サイクルについて矛盾を指摘し、行き場のない放射性廃棄物について責任をしっかりと明記するよう求めた。核燃料サイクルは破綻し貯蔵施設も不足している中で、原発をベース電源として位置付けるのはあまりにも無責任極まりない。どうしてもこのまま進めるのであれば、「原発の稼動や供給を受けることに積極的な立地自治体や供給側の自治体に、放射性廃棄物の処分に応分の負担を求めるべきだ」と強く迫った経緯がある。昨日はそうした前回の部会での各代議士の発言を受けて2回目の議論となったわけだが、そこで示された『エネルギー基本計画に対する意見』の27ページに以下のような記述があった。

 使用済核燃料の貯蔵能力の拡大について、(中略)「発電所の敷地内外を問わず、新たな地点の可能性を幅広く検討・・・」と赤字で加筆修正されていたのだ。このことについて私がエネ庁に、「これは前回の部会で私が指摘した通り、原発の稼動や供給を受けることに積極的な自治体に、使用済み核燃料他の処分について応分の負担、つまり、そこに貯蔵することを求めることもあるという解釈でいいのか、それとも違う意図があるのか、加筆修正した趣旨について説明を」と求めたことに対しエネ庁からは、「敷地の内外を問わずと加筆したのは、議員の指摘通り応分の負担ということだ」との回答があった。

 つまり、重要なベース電源と位置付ける原発を動かした後に出てくる使用済核燃料については、再稼動や供給を受けることに積極的な自治体に中間貯蔵施設や乾式貯蔵施設を作って、その処分について応分の負担をしてもらうことになるということ。このエネ庁からの発言直後に立地自治体の代議士が慌てて内容を訂正するような発言したのだが、この加筆修正とこれに対するエネ庁の解釈は推進派には大きなインパクトがあったはず。だけど、推進するだけ推進して出てくるゴミは知りませんは通らない。

 再稼動を積極的に支持する自治体は、使用済核燃料の貯蔵施設などの応分の負担を負う可能性もあることを念頭に置かれたい。

 議連が議連設立の趣旨目的通りの議決をしたことを報じ、ただただ「自民党は原発まっしぐらだ」と煽るように報じるよりも、メディアは国民に伝えるべきもっと大事なことがあるはず。