接続可能量を算定するに当たって、未完成の炉まで含んだフル稼働という前提がおかしいと前回書いた。このおかしな接続可能量なる数値が再エネの導入上限枠のようなものになっては絶対にダメだ。今回の運用ルール見直しは、あくまでも「緊急避難的措置」で「暫定的な数値」であるはず。FITに枠をはめることは世界的に見ても非常におかしな話で、系統運用の未熟さを自ら認めていることに他ならない。再検証を継続的に行い不断に見直しつつ、近い将来にはこのルールは撤廃せねばならないだろう。

 無制限無補償で出力抑制可能とした点もいただけない。これでは、事業者の参入意欲を大きく削ぐことになるしファイナンス上にも大きな支障が出ることは想像に難くない。また、見直しの見直しによって接続可能量が増えたときの出力抑制はどうなるのかも疑問だ。参入のタイミングによって出力抑制の方法が違ってくるということになると益々ややこしくなる。

 ちなみに、日本よりも多くの再エネを導入している海外の出力抑制実績は、イギリスが1.6%、イタリアが1.24%、スペインが0.46%、ドイツは0.3%ほどだ。日本では現行ルール下でも8%もの出力抑制が認められている。それなのに、さらにこれを拡大し無制限にOKとする必要があるのだろうか。ファイナンスや設備投資へのインセンティブを勘案すれば、少なくとも補償は必要だ。

 それでも、無制限無補償のルール下で電力会社が出力抑制を始めるならば、誰がそれを監視し公正にジャッジするのかシッカリと決めるべきだ。パブコメにかかっている案を見た限りでは、そうした点に留意しているとは読み取れない。このことについてはエネ庁に部会などで何度も意見しているのだが、新ルール施行時には対応がハッキリすることを期待したい。