エネルギー基本計画が閣議決定された。自民党内のルールでは部会で了承された案が総務会に提示され、そこで全会一致となった案が自民党の最終案となり、その案が政府で閣議決定されるというのが一般的な流れになる。

 しかし、今回のエネ基に関する部会の運営は「一般的」とは言い難い。たった三回の平場しか開催せず、意見のまとまりもみないうちに公明党との協議に入ってしまった。しかも、一任すら取り付けていない。協議の内容について一ヶ月間も部会に報告すらしない。そうこうしているうちに、突然四回目の部会を開催したと思ったら強行採決。多くの議員が、原子力に依存しない経済社会の確立とした党の公約が伝わりにくい点、福島の記述(反省や教訓を忘れないということ)が落ちているのはおかしいと訴えたにもかかわらずだ。特に、福島の記述が落ちたことについては大多数の議員から強い指摘があったのにだ。

 その後、多くのメディアから「自民党は福島を忘れた」という趣旨の報道がバンバンされたせいか分からないが、総務会に提示された案には福島の記述だけは部分的にだが戻っていた。まったくもって大変お粗末な経緯だと思う。こうしたことについて河野太郎衆議院議員が総務会で訴えたようだが、さらにおかしな点がもう一つある。

 公明党との協議で決まった重要な点について、党(部会)への報告をまったくしなかったことがあるのだ。それは以下の文章。

 エネルギー基本計画案を了承するに当たり、以下の事項を政府に申し入れる。

 一、国連気候変動枠組条約第19回締約国会議の決定事項に鑑み、また、米国及び欧州が2015年第一四半期に削減目標案を提出する意向を示していることを踏まえ、さらに、電力自由化が完了する前に政府としてエネルギーミックスを示す必要性があることにも鑑み、直ちにエネルギーミックスの検討に着手し、2015年第一四半期に我が国としての削減目標案の提出が可能となるよう、早期にエネルギーミックスを示すこと。

 一、エネルギー基本計画案において、「これまでのエネルギー基本計画を踏まえて示した水準を更に上回る水準の導入を目指す」としている再生可能エネルギーに関しては、ワーキングチームにおいて2030年30%という水準が議論されたことを踏まえ、新たに創設される再生可能エネルギー等関係閣僚会議において検討を進め、エネルギーミックスの提示に際して、具体的かつ野心的な導入目標を併せて提示すること。

 一、エネルギー供給基盤の強靭化のため、また、再生可能エネルギー導入目標を達成するため、地域内送電線、北本連係等の地域間連係線、東西の周波数変換設備等の送電インフラの増強に国が前面に立って取り組むこととし、これに早期に着手すること。

 平成26年4月3日 自由民主党・公明党 エネルギー基本計画に関するワーキングチーム


 こんなに重要な申し入れ事項を党の所管部会に報告しないということがありえるのだろうか。当日の部会でこの文章について説明するよう何度も求めたが最後まで無視されてしまった。説明できない何か不都合な点でもあるのだろうか。

 この文章の重要性からして絶対に党への報告が必要だ。次回以降のエネルギー関係の部会で徹底してこの点について要求するつもりでいる。