11月18日の日経新聞と読売新聞の朝刊に、2020年の再エネ導入目標が13.5%であるとか太陽光のFIT買い取り価格が2年で20%下がるとした内容の記事が掲載された。まず始めに書いておくが、この両紙の13.5%や20%という数字は同日の会議で経産省が示した試算上の数字でしかない。紙面の一部の表現ではまるで確定した決定事項であるような記述もあるが仮定の数字でしかなく、そもそも会議開催当日の朝刊にこうした数字が出るのは官僚が意図的にリークしない限り考えにくい。これは問題だ。

 FITの買取価格は年ごとにパネルの原価や施工費などを見ながら、経済的な利益が一定になるようにコントロールされると法律で決まっている。導入された発電容量と目標容量を見ながらコントロールするような制度になっていない。このこと自体が問題であり改善すべきだが、現状では経済的利益によって年ごとにコントロールされている。こうしたことから、今の時点で何年後の価格がいくらになるかは誰にも決められない。20年13.5%という数字も09年時点の自民党が設定した数値であって、現時点の政府が示した導入目標数値でも何でもない。自民党と安倍政権は、今後3年間で再エネを最大限導入すると公約しているわけで、報道された数値はこうした我々の公約とも整合しない。

 試算に当たっての前提はこうなっている。

 調達価格は、太陽光が12年以前は42円/kwh、13年に住宅38円/kwh・非住宅37.8円/kwh、14年に34円/kwh、15年に30円/kwh、その後は30円/kwhで固定。他電源は13年の価格で固定。発電量は、現在値から目標値まで直線的に増加すると仮定。回避可能費は9.55円で固定。余剰太陽光買取制度からの移行は20年以降に終了すると仮定し、RPS制度からの移行は考慮しない。総販売電力量を12年の実績値8,753億kwhで固定し、世帯当たりの電力消費量は300kwh/日と仮定。

 まったくもってデタラメなとんでもない仮定だ。重ねて書くが、買取価格はIRRなどの経済的な観点等を勘案しながら年ごとに決定する。回避可能費の9.55円もデタラメな数字で、1000億円ほど安く見積もられているとの指摘もある。こんな仮定で試算すること自体に無理がある。

 20年に13.5%などという導入目標は低すぎる。こうしたよく分からない出来事にもめげずに、最大限の導入を図るべく活動を続けていく。