今日の11時から開催された資源・エネルギー戦略調査会で、「原子力発電所の再稼動問題について(案)」という文章が会長名で示された。内容は以下の通り。

 「原子力規制委員会設置法」(昨年6月民主党・自民党・公明党3党で合意し成立)の規定において「原子力既設炉に対する新規制基準への適合義務」(バックフィット制度)が明記された。本年7月、新規制基準が施行され、事業者からの申請に応じ、原子力発電所の新規制基準への適合審査が実施される。審査合格の原子力発電所については、法律上は事業者の判断で再稼動は可能となるが、事業者は、地元自治体との立地協定等を締結しており、事実上、立地首長の「同意」が再稼動の可否を決める事になる。したがって、原子力発電所の再稼動問題については、新基準に合格するものは再稼動を進めることを前提に、昨年6月、民主党・自民党・公明党3党で再稼動に必要な本法律を成立させており、再稼動の可否については、立地首長の判断に委ねられていることになります。以上

 これにその場に出席していた複数の議員から、「再稼動は国の責任で進めるべき」とか「再稼動は政治判断だ」、あるいは「首長を説得するのが国の責任だ」等々の反対意見が噴出。こんな文章が表に出たらトンデモナイと、「文章を撤回し、回収せよ!」の大合唱。こうした雰囲気の中、多勢に無勢どころか完全アウェーの中これに私も挙手し、「再稼動の一義的な可否は新基準に則り規制委員会が判断する。その判断にはいかなる圧力もあっちゃならない。そしてOKの出たものについて事業者が進めたいのならば、事業者が地元としっかり話し合い理解を得ながら、事業者の責任で実質的なGOサインに向けて歩を進める。国の責任でだとか政治判断で進めるなどと言うのはおかしい。この示された文章はそうした法的な事実関係を淡々と書いてあるだけ。私は会長案を支持します。」と発言。

 再稼動を進めるのが国の責任だとか、首長を説得するのが国の責任だとか何かまちがっちゃいないかい。独立した規制機関を設置し科学的に判断する場を作ったり、そこに圧力がかからないように守ったり、新規制基準や自治体との安全協定等を遵守しない事業者を指導したりするのが国の責任じゃないのかい?

 結局、採決はされず。ただし、会長の意向で文章は撤回も回収もされなかった。それでも一部の議員からの「回収しろ」の声に職員が回収作業を始めようとしたのを私が、「会長が回収しないと言っている」と制した。この文章の取り扱いが今後どうなるのかしっかりと見守りたい。

 福島の復旧復興、第一原発の事故原因究明や除染などなど、国の責任でやらなきゃならないことは山ほどある。再稼動に国の責任を感じるほど責任感が強いのならば、こうしたことにこそもっと強く責任を感じて欲しい。