未来への想い Thoughts for the future

「エネルギーのあり方をどうするのか?」というのは、わが国にとって最も重要な政策のひとつであることは論を待ちません。

いま、世界のエネルギー情勢は大きな変革の時代を迎え、再生可能エネルギーは主要電源としての地位を確立しつつあります。国際エネルギー機関によると、2015年に世界中で導入された再生可能エネルギーは153GWと過去最高を記録し、世界中で導入された発電設備容量の半分以上を占めるまでに至りました。特に、中国では、2015年だけで23.3GWの風力発電を、15.5GWの太陽光発電を導入し、風力発電・太陽光発電ともに新規導入量で世界最大の市場となっています。その結果、世界中の発電設備容量に占める再生可能エネルギーの割合は、石炭を超えて最大となったとの報告がありました。

また、再生可能エネルギーの大量導入により、コストも大幅に低下してきています。欧州の洋上風力発電の入札では1kWhあたり約6円まで下落し、アラブ首長国連邦では太陽光発電で1kWhあたり3円を切るプロジェクトが始動すると報じられています。世界的にみても、2015年から2021年までの間に、事業用太陽光は25%、陸上風力は15%、洋上風力ではヨーロッパの先進国を中心に40~50%のコストダウンが進むと国際エネルギー機関は予測しています。

その一方で、日本における総発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合は、2015年で14.6%と、ドイツ27.6%、スペイン40.3%、イギリス20.3%といった諸外国に比べて出遅れ感は否めません。言うまでもなく、再生可能エネルギーは、CO2を排出せずエネルギーを得ることができるわが国で唯一の純国産電源であり、エネルギー安全保障に資する電源です。パリ協定を受けて、わが国では地球温暖化対策と経済成長を両立させながら、長期的目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指すこととしており、再生可能エネルギーの導入をより一層進めていくことは必須と言えます。

世界的な成長分野である再生可能エネルギーの普及を進めることは、新たな国内産業の成長を進め、経済の活性化に繋がります。それだけでなく、分散型電源である再生可能エネルギーの普及を進め、地産地消の取組を後押しすることは、地域に雇用を生み出し、地域経済の活性化にも繋がります。電力自由化により、一般電気事業者の電気収入約16兆円が解放され、地域に大きな経済効果をもたらすことも期待されています。再生可能エネルギーの普及を進めることは、環境面だけでなく、経済面でも大きなメリットをもたらすものといえます。

景気回復をしっかりと進め、その先にある日本の強い経済を支えるエネルギーが、CO2フリーで安価な再生可能エネルギーであったらこんなに素晴らしいことはありません。現代の日本に生きる我々の選択は、次の世代の日本人にも非常に大事な選択です。次の世代にも「ありがとう」と言ってもらえる、そんな選択をしたいと強く思っています。

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